14日目 下田の下の栃尾の土地を踏む

タカシのアバター
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旅の出発前。準備期間中にルートを考えているときに知る。

「栃尾って新潟なん」

スーパーでよくみる「栃尾の油揚げ」。「伯方の塩」的なものかと思っていた。そう知ったからには、行かねばならない。今や合併して長岡市の一部。行かずとも「すべての市町村を通る」ノルマは達成できる。三条市になった下田もしかり。

しかし、MA5(マジで揚げたて5秒前)の油揚げを食わずにこの旅を終えたと言えるだろうか。いや言えない。

というわけで、この日6/17は見附から栃尾、そして下田へ向かい三条で宿泊という一周ルートをとる。

栃尾へ。距離にして約10km。山道だとしても1時間はかからないだろう。

これまでの山道とはまた少し違った趣だ。思ったよりアップダウンも少なく、無事に到着。

道の駅でひと休憩し、揚げたて油揚げが食べられる豆撰さんへ。

見よ、この風格ある構えを。あるのはもう期待のみ。

イートインでサクッと揚げたてをいただけるセットを注文。

栃尾の油揚げ

これは…ほんとうに油揚げなのか。僕が知っている油揚げじゃない。

(早口で)「まさに舌の上で繰り広げられる豊かな風味の祭典や!外はカリッとしていて、中は驚くほどジューシー。豆の優しい甘みが口の中に広がり、そのままでも軽く醤油をつけても絶品!もちろん熱々の油揚げは、その柔らかさと濃厚な味わいで…(略」

一口ごとにこの土地の豊かな自然と歴史を感じるような、素晴らしい逸品。これだ、このために旅を始めたのだ。もはやラーメンのことを忘れかけながらこの感動に浸る。

記念に店員さんのチャラけ風をどうぞ。

山道を北上し下田へ。

下田は何度か自転車で行ったことがある。36℃超えの日に熱中症寸前になり、帰りのコンビニというコンビニで頭から水を浴びながら帰った思い出がある。

そんな下田はもう、行く場所は決めてある。山水でラーメン、漢学の里しただ、八木ケ鼻、そしていい湯らていだ。

まずは山水という旅館を目指す。こちらで昼ラーメンがいただけるらしい。

風雅亭山水

はい。得意の休業日。次。漢学の里しただの諸橋轍次記念館。

漢学の里しただ 諸橋轍次記念館

はい休業日。次。次点候補だった八木茶屋でラーメン。

はい休業日。

「オレ、下田向いてないのかな」

心が折れ、引き返しそうになる。そこでひとつ思い出した。もうひとつ、行きたい場所があったではないか。休業とは無縁の場所が。

リバーパーク八木ヶ鼻

以前、この風景の写真をインスタで見かけた。場所などの情報は一切書かれていなかったため、まったくどこだかわからなかったが、キレイな写真だったのでなんとなく保存しておいた。

それが、前回ここ下田に来て巨大な八木ヶ鼻(崖)を見たとき、「これは…!!」とあの写真のことを思い出した。そして、その写真の八木ヶ鼻の距離や角度だけを頼りに探しまわり、ついにこの場所を見つけることができたのだ。 ー 嘘のような本当の話である。

というわけで、今回の旅でも寄ることができてよかった。

締めはもちろん、お風呂だ。これまでの疲れを一気に回復していく。

いい湯らてい

僕は熱い風呂が苦手だ。温泉などに行っても、ひとりだけ3分くらいで上がってしまうタイプの人間だ。しかし、ここは39.3℃のぬるいお風呂もあり、また低温のミストサウナも備わっていて、僕のようなぬるいお湯で長く浸かりたいタイプにもやさしいお風呂だった。

もうひとつ、立って入るタイプの深いお風呂がとてもよかった。まさに悟空の「こりゃいいや…(ブクブク)」のシーンそのものだ。(フリーザ編参照)

さて、三条に帰るとしよう。って、20kmもあるのか。

このあと、この旅最大の悲劇が待ち受けていることに、まだ気づいてはいなかった。